四季によって表情を変える風情溢れる下町の名勝「清澄庭園(Kiyosumiteien)」

ツツジが彩る日本庭園「清澄庭園」

清澄庭園は泉水(せんすい)、築山(つきやま)、枯山水(かれさんすい)を主体にした回遊式林泉庭園です。清澄庭園は関東大震災で甚大な被害を受けましたが、図らずも災害時の避難場所としての役割を果たし、多数の人命を救いました。また、1977年には、庭園の西側に隣接する敷地を開放公園として追加開園し、サクラの木が20本ほど植えられ、今では春のお花見の場となっています。庭園は、1979年3月に東京都の名勝に指定されています。

庭園完成までの歴史

清澄庭園における造園手法は、江戸時代の大名庭園に用いられたものですが、明治時代の造園にも受け継がれ、清澄庭園によって近代的な完成をみたといわれています。この地の一部は江戸の豪商・紀伊国屋文左衛門(Kinokuniyabunzaemon)の屋敷跡と言い伝えられています。この紀伊国屋文左衛門(Kinokuniyabunzaemon)の別邸から関宿藩(せきやどはん)・久世大和守(Kuzeyamatonokami)の下屋敷、さらに徳川慶喜(Tokugawayoshinobu)の所有する土地となり、1878年になって、荒廃していた園地の景観を惜しんだ実業家・岩崎弥太郎(Iwasakiyatarou)が買い取り、大改修を行いました。

岩崎弥太郎(Iwasakiyatarou)の亡き後も造園工事は進められ、隅田川の水を引き入れて大泉水を作り、池のほとりには伊豆、箱根、佐渡、四国、九州など、全国各地から取り寄せた名石を配置し、江戸時代の築山山水庭に近代的作庭を加味し、明治の庭園を代表する「回遊式林泉庭園」として1885年に完成しました。岩崎家では庭園の持つ防災機能を重視し、1924年に関東大震災当時、破損の少なかった東側半分(現庭園部分)を公園用地として東京市(現東京都)に寄付し、市で整備を進め、1932年7月に公開しています。

 

「涼亭」と「大正記念館」

「涼亭」は水面の上に突き出すような形で建てられた日本情緒豊かな数寄屋(すきや)作りの建物です。庭園構成の面でとても重要な役割を果たしています。1909年国賓として来日したキッチナー元帥を迎えるために岩崎家が建てたもので2005年には「東京都選定歴史的建造物」に選ばれました。特に4月末から5月初めにかけて色とりどりのツツジが咲き誇る姿は圧巻です。現在は27畳の畳敷きのお部屋になっており、集会場として利用する事も可能となっています。

「大正記念館」は大正天皇(Taishotennou)の葬儀に用いられた葬場殿を移築したものですが、最初の建物は戦災で焼失してしまったため、1953年に貞明皇后(Teimeikougou)の葬場殿の材料を使って再建し、1989年4月に全面改築されました。今では179.3㎡の大広間に、ステージや和室の控室を備えた集会施設として利用出来、南側一面ガラス張りの窓からは芝庭や池なども望むことが出来ます。

清澄庭園の見どころ

泉水(せんすい)

三つの中島を配した広い池。水面に島や建物、樹々の影を映し出すこの池は、清澄庭園の要です。昔は隅田川から水を引いていたため、潮の干満によって池の景観が微妙に変化したといわれています。現在は雨水でまかなっています。

バードウォッチング

川と海に近いこともあり、種々の野鳥がくることでも知られています。夏に見られるのは、コアジサシ、ツバメ。冬は、キンクロハジロ、ホシハジロ、オナガガモ、ハクセキレイ、モズ、メジロなど。また、年中、カルガモ、キジバト、ヒヨドリ、オナガ、ムクドリ、シジュウカラ、アオサギ、カワウなどが見られます。

磯渡り(いそわたり)

池の端に石を飛び飛びに置いて歩けるようにしたもの。歩を進める度に景観が変化するように配慮されています。この他にも園内には伊予青石(いよあおいし)、生駒石(いこまいし)など無数の石が配置され、さながら「石庭」の観を呈しています。これらの石は岩崎家が自社の汽船を用いて全国の石の産地から集めたものです。

清澄庭園について

  • 基本情報
  • 有料予約制施設
住所 江東区清澄2・3丁目
開園時間 午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで)※イベント開催期間及びGWなどで時間延長が行われる場合もあります。
休園日

年末年始(12月29日〜翌年1月1日まで)※ペット連れの入園及び園内での喫煙は禁止しています。

入園料

一般 150円 65歳以上 70円(小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料) 【20名以上の団体】 一般 120円  65歳以上 50円 ※土曜日、日曜日及び祝日の午前11時と午後2時に庭園ガイド(無料)を行っています。気象状況等により実施を中止する場合がありますので当日の実施については、清澄庭園サービスセンターに問合せして下さい。

最寄り駅

都営大江戸線・東京メトロ半蔵門線「清澄白河」(E14・Z11)駅下車 徒歩3分

駐車場

なし

お問い合わせ

「清澄庭園サービスセンター」 江東区清澄3−3−9 TEL:03−3641−5892

公式HP 東京都公園協会(外部サイトへリンク)
使用料

涼亭 1回(3時間30分)5,500円

大正記念館 1回(3時間30分)25,900円

 ※開園時間内に利用の場合は、別途入園料が必要です。

申込方法 6ヶ月前の同日午前10時から受付しています。申込者が複数の場合は、受付初日の午前10時に清澄庭園サービスセンターに集まった方々で抽選となります。(現地参集方式)
申込手続き

申込手続きは、清澄庭園に直接使用料をお支払いした時点で申込完了となります。使用料をお支払い後のキャンセル、日時の変更は出来ません。

お食事について

<お食事> ・深川御膳(1,540円〜4,620円) ・清澄御膳(1,540円〜4,620円) ・白河御膳(2,570円〜3,600円) ・富岡御膳(1,540円〜4,620円) ・富岡お子様御膳(1,540円) <お飲物> ・ビール中瓶(520円) ・日本酒1合(350円) ・ソフトドリンク(300円) (価格は全て税込み) ※1種類5名様(5人前)から注文可能です。(ご利用日の1週間前までの注文が必要)

お問い合わせ

・施設のご予約・お問い合わせは 「清澄庭園サービスセンター」TEL:03−3641−5892まで ・お食事のご予約・お問い合わせは 「清澄庭園配ぜん室」TEL:03-3641-5821まで

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目的地をクリックすると住所や電話番号、目的地経路の検索が表示されます。

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