江戸城の鎮守、徳川将軍家の産土神である『日枝神社』
【日枝神社】が位置するのは、『永田町』という日本の中枢に鎮座し、首都東京を見守っている。
その土地柄から政財界の崇敬者も多く、立身出世をもたらすご利益で有名だ。
主祭神は山の神である『大山咋神(おおやまくいのかみ)』とし、相殿神は、『国常立神(くにのとこたちのかみ)』・『伊弉冉神(いざなみのかみ)』・『足仲彦の尊(たらしなかつひこのみこと)』が祀られている。
徳川将軍家の産土神として崇敬され、世継ぎが出産される際に安産祈祷が行われていた。
素盞嗚尊(すさのおのみこと)の愛孫である『大山咋神(おおやまくいのかみ)』
大年神(おおとしのかみ)を父にもつ大山咋神は、祖父が素盞嗚尊である。
山の神として、万物の成長を見守り大地を支配する。
全国の日吉神社・山王神社で祀られているが、元々は比叡山の地主神であった。
ちなみに、山の王なので『山王(さんのう)』とよばれる。
日枝神社は、日本の三大祭りの一つ『山王祭』としても有名。正式名称は『日枝神社大祭』。
現在は、隔年の6月中旬に行われている。
江戸城築城のため太田道灌が川越から山王社を勧請
日枝神社は、元は平安時代末期、秩父平氏一門である秩父重継が日吉大社を※勧請したのが始まりとされている。
かつては江戸城内に鎮座していたものの、庶民が参拝できるようにと、2代将軍『徳川秀忠』が半蔵門外に移した。
その後、明暦3(1657)年、明暦の大火により社殿が焼失したため、4代将軍『徳川家綱』が江戸城から見て裏鬼門(南西)に位置する場所(現在地)へと遷座した。
江戸城の表鬼門(北東)には、神田神社(神田明神)が鎮守。
昭和20(1945)年、東京大空襲により社殿が焼失したため、昭和33(1958)年に再建された。
《※勧請(かんじょう)・・・仏や神の霊を別の場所に迎えて祀ること》
日枝神社の神使は《神猿(まさる)》
神猿は、『魔が去る』・『勝る』・『縁(えん)を結ぶ』に通じ、とても縁起が良い。
また、母性の強さや出産の軽さで知られており、子授け・安産祈願のご利益もある。
拝殿前には雌・雄の神猿像が祀られている。
勝負運・魔除けの力をいただこうと撫でて参拝する客も多い。
子猿を抱いた雌猿は、拝殿向かって左側に位置する。
2種類の鳥居が見もの!!鳥居の違いに注目して参拝しよう
三角形の装飾が付いている『山王鳥居』は、日吉・日枝・山王神社の特徴である。
三角形の形が、合掌した手をなぞらえていることから《合掌鳥居》ともよばれる。
外堀通り側の裏参道(山王鳥居)には、昇りエスカレーターが備わっている。
※末社(社殿の右奥)には、左:山王稲荷神社,右:猿田彦神社・八坂神社(相殿)がある。
稲荷参道は、伏見稲荷大社にならい千本鳥居が崇敬者から奉納された。
山王稲荷神社は、商売繁盛を司るので、開運パワースポットとしてはずせない場所だ。
猿田彦神社・八坂神社(相殿)も同様、仕事運・道開きに強力なパワースポットとして有名なので一度は訪れたい。
《※末社(まっしゃ)・・・境内の外、または神社の近くにある小さな神社を指す》
所在地/アクセス
◉〒100−0014 東京都千代田区永田町2−10−5
TEL:03−3581−2471
FAX:03−3581−2077
●東京メトロ千代田線『赤坂駅』(出口2)より徒歩3分
●東京メトロ南北線・銀座線『溜池山王駅』(出口7)より徒歩3分
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受付時間
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