東京の菅原道真公といえば亀戸の天神さま
学問の神様として有名な菅原道真公を祀る日本三大天神といえば、福岡の太宰府天満宮、京都の北野天満宮、山口の防府天満宮ですが、ここ東京では「亀戸天神社」が古くから「亀戸の天神さま」「亀戸天満宮」として親しまれ多くの参拝者が訪れています。
この神社は菅原道真の末裔であった九州の太宰府天満宮の神官、菅原大鳥居信祐が、天神信仰を広めるため社殿建立の志をもち、諸国を巡った際、江戸の本所亀戸村にたどり着き、元々あった天神の小祠に道真ゆかりの飛梅で彫った天神像を奉祀したのが始まりといわれています。 古くは総本社に当たる太宰府天満宮に対して東の宰府として「東宰府天満宮」、あるいは「亀戸宰府天満宮」「本所宰府天満宮」と称されていましたが、1873年(明治6年)に府社となり亀戸神社、1936年(昭和11年)に現在の亀戸天神社となりました。
社殿、回廊、心字池、太鼓橋が配置された杜は、太宰府天満宮にならって造られた見事な造りです。その他にも境内には道真公を慕って飛んできたと言われる「飛梅」の実生を祀った「紅梅殿」、道真公が5歳で詠んだと言われる紅梅の和歌を刻んだ「五歳菅公像」、触ると知恵を授かるという「神牛」などがあります。
また花まつりが有名です。2月の「梅まつり」、5月の「藤まつり」、秋には境内を囲むように展示する「菊まつり」があります。
境内の様子
本殿 (Honden)
神社には神様がお祀りされています。その神様は御神体と呼ばれる、何らかの自然物などに宿っていて、その神様が宿っているものを安置しておく場所を《本殿》といいます。亀戸天神社は、学問の神様として有名な菅原道真公を祀っています。受験シーズンには大勢の受験生が祈願に訪れます。
太鼓橋【男橋・女橋】(Tikobashi Otokobashi/Onnabashi)
大鳥居をくぐると「心字池」があり、3つの橋が架けられています。これは橋を人の一生に見立てた「三世一念の理」と言って、最初の太鼓橋(男橋、写真上)は生きていた過去を、次の平橋は今が見える現在を、次の太鼓橋(女橋、写真下)は希望の未来をあらわし、3つの橋を渡るごとに心が清められ、神前へと進みます。
花園社 (Hanazonosya)
菅原道真公の妻・宣来子と14人の子どもが祀られています。安産、子宝、育児、立身出世の守護神として信仰されています。
御嶽神社 (Mitakejinjya)
道真の教学上の師である、法性坊尊意僧正を祀っています。火災除、雪除、商売繁盛、開運の神様です。
五歳菅公像 (Gosaikan Kozo)
道真公御神忌1075年大祭記念とし奉納されました。台座には道真公が5歳の時に庭前の紅梅を詠んだ和歌が刻してあります。
神牛 (Shingyu)
牛は天神様の神使として篤く信仰されており、親しく触れることにより病を治し、知恵を授かるといわれています。
紅梅殿 (Kobaiden)
1662年(寛文2年)に太宰府天満宮の神木である飛梅の実生を祀ったものです。現在の社は、1988年(昭和63年)に再建されたものです。
筆塚 (Fudezuka)
道真公は空海と小野道風とに並ぶ能書家といわれ「書道の神」とも仰がれていました。今も「筆塚祭」には書道上達、学問の向上を願う人々が使い古した筆を納め、一層の上達を祈願しています。
亀戸天神社 藤まつり
亀戸天神社では様々な祭事が行われています。その中でも最も有名な祭事が「藤まつり」です。
亀戸天神の境内には15の藤棚が設置されていて、例年4月下旬頃から50株以上もある藤の花が一斉に咲き始めます。薄紫の可憐な花が幾つもの房となり、藤棚から風に揺れる様はとても美しく、“東京一の藤の名所”として多くの観光客が訪れます。
藤棚の下には心字池が静かに広がり、水面に映る紫のコントラストも亀戸天神社ならでは。
またこの藤の花は、江戸の名所として五代将軍綱吉公、八代吉宗公が訪れたという記録があります。また多くの浮世絵などの題材にもなっているという、由緒ある藤でもあります。
亀戸天神「藤まつり」期間中は、茶会や伝統芸能などの催し物が開催されるほか、週末には屋台・露天も出店して、境内はにぎやかなお祭りの雰囲気になります。
また夜になると藤棚のライトアップが行われて、昼間とは違う幻想的な藤の花が楽しめます。
ライトアップは期間中22時まで行われています。
静寂の中に照らしだされた藤の花が心字池の水面に揺れ、境内は荘厳な雰囲気に。
またライトアップされた東京スカイツリーが藤の向こうに見え、幽玄な亀戸天神境内のライトアップとの対比も楽しめます。
インフォメーション
住所 | 〒136-0071 東京都江東区亀戸3-6-1 |
電話番号 | 03-3681-0010(日本国内のみ) |
ご祭神 | 天満大神(菅原道真公)、天善日命(菅原家の祖先を相殿に祀る) |
ご利益 | 学業成就、交通安全、厄除けなど |
最寄り駅 | JR総武線「亀戸駅」「錦糸町」/地下鉄半蔵門線「錦糸町」 |
アクセス | ❏電車の場合 総武線「亀戸」駅北口より徒歩15分、総武線・地下鉄半蔵門線「錦糸町」駅北口より徒歩15分 ❏バスの場合 都バス「亀戸天神前」下車すぐ ❏車の場合 午前8時より午後5時頃まで、駐車場を無料で開放 |
公式HP | 亀戸天神社(外部サイトへリンク) |
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